この世界で賢く生きるために

誰もが幼いころは平等を信じて暮らしてきても、大人になるにつれて、自分がどう頑張っても叶わない分野が見えてきたり、お金やコネがある人の方が優位な立場に立てたりと、この世界は平等・正しさでできていないことを知るようになる。

人生は大人になるにつれ、理想と現実のギャップに出会っていくといっても過言ではないのだ。

そうした理想と現実のギャップの理不尽な例の一つとして挙げられるのが、モノ作りをしている人の考え方。
作り手は「良いモノは売れる」と考えているが、実際には多く売れたモノが良いモノとされている。そうした現状を考えると、何が正しいのかがわからなくなってくるものだ。

また、従来までは日本製は壊れにくく丈夫というイメージを世界で持たれていたが、昨今は外国製品の評価が高まる一方、日本製の評価は薄れつつある。
近年、製品の中には日本製の部品もあれば外国製の部品もあり、日本人が製造したものもあれば、外国人が製造したものも混在している。未だに、壊れにくく丈夫な日本製を求める人がいるのも確かだが、実際に純日本製の製品はそう売り出されていない。

その期待に応えるには日本製の部品を使って日本人が作ることが理想だが、現実にそうすることで労働単価等により高価格な商品になってしまうのだ。また、外交的にも貿易赤字を解消する為に、外国製の部品を使わざるを得なくなっている。

また、これは食材にも同じことがいえる。「国産」と書かれていても実際には何割か国産のものが入っていれば「国産」と表記して良いというルールが存在しているのだ。そのため、本当に純粋な国産の食べ物はそう多くないのが実情だ。

より良く生きるには、こうした現実のギャップを把握しつつ、本当に良いものを見極める目が必要になってくる。生きる上で自分にとってなにが一番大事なのかを決めて、良いものに囲まれた人生を生きることが大切だ。